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長年「ぼっけもん」の名前で親しまれてきた当店が、この2月、新オーナーのもと「樹林」として再スタートを切った。
赤い暖簾をくぐると、優しい灯りに包まれた落ち着きのある空間が広がる。「味だけではなくここで過ごす時間も愉しんで貰いたい」とのオーナーの言葉どおり、スタッフの温かいサービスや、沖縄民謡の流れる店内はどこか懐かしく、何度も通った店であるかのような錯覚すら覚える。
「旬の食材を最高の状態で召し上がっていただきたい」というだけあって、20種類以上の品が本日のお勧めとしてメニューに並ぶ。中には「黒豚」「おくら」「みょうが」など、日本では馴染みが深いが、こちらではあまり目にすることのない食材が。聞けば、栽培主より直接仕入れているそうで、妥協のない素材選びへのこだわりが感じられる。
秋刀魚の山椒煮($9・50)は、4日かけて作られるという熟練のシェフの技が冴える逸品。シンプルでありながら力強い味わいを、山椒の香りが引き締める。
メインとしてお勧めしたいのが、プレミアム和牛ステーキ($45)。口に入れた瞬間にとろけるように豊かな風味が広がる。厚切りの見事な霜降肉でありながら、不思議と後味がさっぱりしているのは添えられた2種類の和風ソースのおかげだろう。刺身盛り合わせ($25)も外せない一品であることは言うまでもない。このネタとリーズナブルな価格設定は、他の日本食レストランの追随を許さない。
日本酒の品揃えも豊富で、八海山や郷の誉など、シドニーではなかなか見かけることのない銘酒が、料理の味をより一層引き立てる。「お酒が好きな方も普段はあまり飲まない方にも、その日の料理に合わせてサーブしますよ」と言うのはオーナーのテリーさん。
食を楽しむ大人の贅沢を満たしてくれる一軒だ。

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