真心を握る、寿司職人

本格的でリーズナブル

料理の写真   3月下句、シドニー・ノースに「寿司工房 SUSHI STUDIO」かオープンした。ニュートラルベイで、本格的な寿司を手頃な値段で食べられる店だ。

 開店は6時だか、午前中から仕込みを始めているという。かんぴょうを水で戻して煮て、醤油に隠し味を加えて寿司に合うものを準備する。 マグロをヅケにしたり、青魚を塩締めにしたり、昆布締めにしたり・・・。他ではめったにお目にかかれない、手の込んだ伝統的な寿司を提供してくれるのは、上田恭司料理長。
 
  およそ30年前、 学生時代にアルバイト先のレストランで作った一杯の味噌汁が、料理の道を本格的に進むきっかけになったという。「お客さんが、『君の作った味噌汁、おいしかったよ』とわざわざ言いに来てくれました。その時の感動が忘れられず、料理人になったんです」と語ってくれた。 北海道で寿司を握り始め、その後、ケアンズからシドニーヘとやって来た。数々の店で経験を積み、満を持して開いた当店。「タカさんのお寿司」を食べたいと、カウンターは予約で埋まる。また、寿司だけじゃない、豊富なメニューもウリ。丼物などの一品料理や、グラタンなどの洋風料理といった、日本人からもオーストラリア人からも好まれる品が並ぶ。

 上田さんは、かつて働いていたレストランの店主から聞いた「どんな料理もたいした違いはありません。ただ、ひとつ。変化をもたらしてくれるのは、料理人のこころなのです」という言葉を胸に、今日も寿司を握り続ける。